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ユンカー振動試験

Gerhald Junker博士が1969年に発表した、ボルトファスナーのボルトに、その軸の垂直方向から繰り返し外力が加わった時のボルト/ナットに発生する”自己緩み現象”の試験を、ユンカ―振動試験と呼びました。

ドイツ自動車エンジニア協会と鉄道技術協会が、その有効性を認め、1969年にDIN65101として正式に規格として採用しました。

その後、緩み止めボルト/ナットも数多く開発され、DIN65101では対応できない点が多くなり、2000年代初頭からその改良が進められ、2010年に、参照試験、実証試験という比較試験を導入したDIN25201に移行されました。 現在は、DIN25201を下敷きにしたISO16130が国際規格として使われています。

screw 緩み止め防止のために様々な工夫がされたロックスクリューが、現在は市場にあふれています。 ナットに樹脂性の緩み止めを圧入、ボルト/ナット座面に戻り防止のためのパターンを施したもの、ネジに切り込みを入れたもの、ワッシャーを一体化したもの、ネジ部に接着剤や樹脂テープを施したものと各種あります。  

実際、これらのファスナーの緩み止め防止効果を判定する方法は、ボルト軸に対して直角方向に振動を与える、あるいは衝撃を与え、ボルト/ナットが緩むかどうか試験するしかありません。

現在使用されている振動試験のための試験規格
● DIN 65151(GB 10431-89) ドイツ航空産業、欧州自動車産業
● DIN 25201-4(2010-03) ドイツ鉄道製造産業、欧州自動車産業
● ISO/DIS 16130(2015-12) 国際航空宇宙産業
● VW 60416 Volks Vagen 社内規格 DIN 25201と同じ

振動に対するボルトファスナーの自己緩み傾向の検証試験は、長い間グローバルスタンダードとして使用されて来たのがDIN 65151です。


1970年代から使用されてきたのがDIN 65151でしたが、緩み止め効果についての相対的な判定が規定されておらず、振動数や振幅の規定もなく、またファスナーのボルトサイズについても一つのサイズの試験結果を他のサイズのボルトに流用することもできました。

それらの不備を見直して、更に厳格に試験方法を規定したのが,、2010年に発行された新しい規格DIN 25151です。 この試験規格は既にヨーロッパやアメリカの自動車メーカーに採用され、航空機産業向けには2015年12月に新ISO 16130として発行されることも決定されています。